『ガイドブック　音楽と美術の旅　オーストリア』

　題名のとおり音楽と美術に特化して（一般のガイドブックもこの国に関しては概ね同じようなものだが）ガイドされている。カバー表紙の写真が聖マルクス墓地のモーツァルトの記念碑（『中欧・墓標をめぐる旅』によれば廃品寄せ集め）と幼少時のモーツァルト等、裏表紙はクリムトの『接吻』となぜかモーツァルト・クーゲルン（懐かしい！）等々なので間違わないだろう。

　やはりウィーンには多くページを割いており、約２／３がウィーンで音楽をいかに楽しむかの手引きとなっているようだ。美術関係の記事はさほど多くないが、これは出版が音楽之友社なので仕方がないのだろう。他に紹介されている都市の中ではザルツブルクが分量も多いが、グラーツ（シュタイアーマルク州都）、リンツ（上オーストリア州都）、ブレゲンツ（フォアアールベルク州都）、インスブルック（チロル州都）等はごくわずかである。

　「ウィーン音楽のすべて」等のコーナーや年表、史跡一覧等音楽関係の情報も多く、コラム（やはり大部分が音楽関係だがカフェや料理について書かれたものもある）も数が４３もあり、これらを読むだけでも楽しい。

　なお、既に改訂版が出ていて、そちらは案の定『ウィーンとオーストリア』という題名になっている。（2004.4.14）

『ウィーンを読もう！』
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『オーストリア・ウィーン』
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最終更新日08/10/10
初掲載告知日04/05/23