『オーストリア=鉄道旅物語』

　著者は欧州鉄道関連の著作が多い方だが、実はパイオニア社のオーディオ技術屋さんだったとのこと。日本モーツァルト協会や日本ヨハン・シュトラウス協会会員とも略歴に掲載されているので、音楽の都ウィーン、オーストリアとも縁が深いようだ。

　私がこの国を訪れたのは観光バスでブレゲンツ（フォアアールベルク州都）を短時間と飛行機でウィーンのみなので、鉄道の旅はしたことがない。この本で取り上げられている鉄道は東のウィーンから西のフォアアールベルクへとオーストリア全体に渡るのだが、なにしろ東端の首都ウィーンと西部アルプス地方ではまったく相貌の違う国とのことなので、感覚的には前半はドイツに近いようだが後半はスイスによく似ているようだ。

　各地方とも車窓からの写真ではなく車両、車内の写真が満載で、おそらくかなり取材には時間がかかっていると思う。しかも写真だけに頼ることなく独自に調査された情報も含んだ紀行文が載っているため、状況を理解しやすい。オーストリア横断机上旅行には最適かもしれない。（2004.2.20）

『ウィーンを読もう！』
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『オーストリア・ウィーン』
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最終更新日08/10/10
初掲載告知日04/02/22