ロンドンお疲れ旅行記

【真夏の帝都】


[夕食−初日の終わり。8月11日(金)。]

 日もようやく沈む頃になりました。私たちは、ピカデリー・サーカスから歩いて、『ピカデリー劇場』前の通りを抜けて、ジャパニース・スーパーマーケット『アリガトー』のある通り迄たどり着きました。以前、出張のとき に来た覚えがあったのです。その時は、この付近にある日本の古本屋で、阿刀田高や西村京太郎の文庫本を買ったのでした。

 『アリガトー』では、スイスで待つ幼い息子のための日本のお菓子や、乾物類等を買いました。ここには大福のような生菓子も売っていました。ロンドンは郊外に大きな日系のスーパーマーケットもあり、欧州の各都市の中では、おそらく一番日本人向けの生活環境が整っていると思えます。私は前月の出張時に、その日系スーパーに連れていってもらって、充実ぶりに目を見張ったものでした。特に、中に大きな書店があったのがとてもうれしく、やっぱり日本人だなァ、と自分でも感じてしまいました。

 買い物を終えると、向かいの日本レストランに入りました。夕食はやはり和食に限ります。天ぷらや刺身等、月並みな物ですが、やはり落ち着いて食べることができます。スイスでは和食レストランでも、刺身はサーモン、 天ぷらはズッキーニや人参が混じる等、食材の点でかなり不満があります。その点、ロンドンでは何の心配もいりませんでした。

 食事を済ませて満足して外に出ると、あたりはすっかり暗くなっていました。また地下鉄に乗ってホテルへとたどり着きましたが、さすがに一日の疲れがどっと出て、すぐにぐっすりと眠ってしまった のでした。長い一日がようやく終わりました。

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