右側通行とロータリー（標識が見える）

右側通行

　スイスへ来て一番日本と違ったのは、車だった。ハンドルは左だし、ウィンカーとワイパーの位置も逆。しかし、実は最初は前任者が残していったすさまじくボロの右ハンドル車を運転していたので、違和感は（もちろん）なかった。だが、実は怖いのは左ハンドルよりも右側通行だった。

　広い道を行くには問題はない、しかし一度交差点やロータリー（日本の駅前ロータリーのようなものではなく、フランス語で「ロンポワン」と呼ばれていた交差点に変わるもの。パリの凱旋門の周りをごく小さくしたようなものを想像していただくと良い）に入ると出る時が怖い。そのまま左側を走ってしまうこと数回。ドイツ事務所の先輩は、交差点に入ったら「右、右！」と大きな声を自分にかけていたそうだ。私も試してみたが、確かに声を出すと自覚して右車線へ入る、しかし慣れてくると声もかけずに曲がってしまい、気づくと悠々と左車線を走っているのに気づいて驚愕した。

　妻が来てからは、助手席に妻を乗せているので、妻に声をかけてもらったが、いつしかそんなことをしなくても自然に右車線を走るようになっていた。今は日本でも右側を走ってしまう自分がいる。

　写真撮影：モリアーチー

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『スイス』
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最終更新日04/12/08
初掲載告知日03/09/29