スイス国旗

スイス

スイス国旗

スイス雑記帖

モンブラン橋に飾られた州旗、国旗、EU旗
モンブラン橋に飾られた州旗、国旗、EU旗(1997.5撮影)

ジュネーヴの旗


 スイスの州旗は合計26あるわけだが、一番地味なのはフリブール州のものであるいことは間違いないとして、逆に一番目立つ旗はどれだろう。単純には決められないが、色使いやデザインからは、ベルン、ヌーシャテル、ヴァレー/ヴァリス、あるいはティチーノ州旗などが挙げられるだろう。

 個人的にはジュネーヴ州の旗もかなり派手な色使いで好きなのだが、特にデザインが面白く、真っ二つに旗を割って右側に「鍵」が、左側に「鷲」が描かれている。鍵が描かれた旗にはスイスの州旗中にも両ウンターヴァルデンのものがあるのだが、鷲と聞けばやはり思い出すのはハプスブルク家の紋章であり、これをなぜジュネーヴが使用しているのかが不思議だった。

 そこで調べたみたのだが、ジュネーヴのエスカラード祭の時に購入した"THE ESCALADE"という小冊子によると、なんでも、当時神聖ローマ帝国皇帝は聖俗の権威を一手に握っていたが、ジュネーヴの大司教はその権威を一手に代理しており、帝国都市としての政治的な独立を保っていたのだそうだ。それで、優位の向かって左側(デキスター)に帝国紋章の半分を、向かって右側(シニスター)に大司教紋章のこれまた半分(ですから大司教の紋章の鍵も二つあった)を組み合わせた旗になったとのこと。

 しかし、宗教改革によってユグノーの町となったジュネーヴが、今でもこの旗を使っているのは、何か不思議な気がする。いつか調べる必要がありそうだ。

 写真撮影:モリアーチー

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最終更新日08/01/14
初掲載告知日03/04/27

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